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桥をつくり続ける会社の桥好き女子、
その名も「桥ガール」!
「桥好き女子」が胜手に桥の魅力を绍介しちゃう
プチプロジェクト。
『お桥见』のためなら日本全国、
いや世界の果てまでいってきまーす!

#10 外津橋

タノちゃん
あーーー、限界だ限界だっ、この生活!!もう限界だ!
ルナちゃん
「ど、どうしたんですか?センパイ、急に。」
タノちゃん
そうだ!玄界滩行こう!!
ルナちゃん
「えっ、なんでそうなるんですか?(まさかそれが言いたかっただけ?)なんか鉄道会社のCMみたいになってますけど、そこになにかあるんですか?」
タノちゃん
「あたぼうよ、相棒。肥前の国は唐津、これを知らずして『桥ガール』にあらず!」
ルナちゃん
「もしかして桥ガールのお仕事?九州初上陸ですか!?」
タノちゃん
「そう、人生初の九州上陆っ!」
ルナちゃん
「え!そうなんですか、センパイ。どうりでテンションもあがるわけだ。」

ということで今回の桥ガール、またまた飛行機で九州、福岡空港へ。

桥の概要

名称
外津桥(ほかわづばし)
位置
佐贺県东松浦郡玄海町外津~唐津市镇西町串
桥长
252.0尘(アーチ支间170.0尘)
形式
搁颁2ヒンジ上路桥アーチ
架设工法
トラス張出し架设工法
竣工年
1974年
福岡空港 到着ロビー
タノちゃん
「着きましたばい!」
ルナちゃん
「さっそく博多弁???それってあってます?」
タノちゃん
「いいじゃないの。雰囲気、雰囲気。」
ルナちゃん
「それもそうですね。じゃ???着いとうよ!」
タノちゃん
「なになに、その『好いとうよ!』的な。」

そんな『いつもと変わらない二人』を待っていたのは???

一般の乗客A:
「何だよ、桥ガールって?バンド?芸人?」

一般の乗客B:
「有名人かな?でもそれっぽいオーラある人谁もいないけど。」

(ザワザワザワ)

ミヤジュン
桥ガーーーール!!!!!
タノちゃん
「きゃああああ、ミヤジュンさん!!!热烈歓迎、ありがとうございます!!」
ミヤジュン
「福冈までよう来たね~、远かったろ~」
ふたり
「来たとですばい!!!」
ミヤジュン
「ん?何かヘンやけど、まぁいいたい。」
タノちゃん
「まるでガガ様が来日したみたいな热烈歓迎ぶりじゃないですか!芸能人気分味わえました。」
ルナちゃん
「わたしたちのためにこんなにお迎えしていただいてありがとうございます!『お桥见』のほうもぜひよろしくお愿いします。」
ミヤジュン
この博多ガール(?)にまかせときぃ!!
ドーモミウラジュンじゃないよミヤジュンよ

ということで、地元の愉快な仲間が加わった桥ガール。

早速、お桥见ポイントに向かいます。

空港から都市高速を利用して福冈市内を抜けて海沿いの国道202号にでると玄界滩が目の前に拡がります。海沿いに车で走ること1时间半、目指す外津桥が见えてきます。

タノちゃん
「? 海よ~、俺の海よ~。フォ~!!!」
ルナちゃん
「センパーイ、うるさいです!ひさしぶりのすてきな海の景色で『优しい気持ち』になれたのに???」
タノちゃん
「何いってんの、荒波寄せる玄界滩だよ!そんな気持ちじゃ负けちゃうじゃないのよ」
ルナちゃん
「负けちゃうって、何に负けちゃうんですか。しかもこんなに穏やかなのに!」
ミヤジュン
「ホント、今日はお天気よくて、とっても穏やかでよかったね。ほら、もうすぐ外津桥つくよー。」
ルナちゃん
「あっ、あれですね!きれいなアーチ!!」
タノちゃん
「ほーかーわーづ、まーよーわーず、とーちーゃーく。まずは、真下へゴー!」
ルナちゃん
「到着しましたよ!。迫力満点~!」
タノちゃん
「それにしてもおおきいよね、アーチの间が170mかあ。前に见た御岳桥は80mだったから、ここは倍以上の长さがあるんだね。」
ルナちゃん
「建设当时は日本でも最大の长大コンクリートアーチ桥だったそうですよ。」
ミヤジュン
「桥ができる前は、この外津浦のこちらからあちらまで渡し舟で行ったり来たりしとったらしいよ。」
ルナちゃん
「そりゃそりゃあ、この桥は随分と切望されて完成を待ち焦がれてた人が沢山いたんでしょうね。」
タノちゃん
「なになに???施工方法はトラス張出し架设工法ね。」
ミヤジュン
「さすが、桥ガール!ちゃんとわかるとね?」
タノちゃん
「闻いたことあるような、ないような??」
ミヤジュン
「え!?」
ルナちゃん
「こんなときは~」
タノちゃん
「いつものあれ!」
ふたり
せーのっ、ハッカセー!!ノックノックピンポーン!
ハカセ
「どうもどうも~、ハカセですたい。」
ふたり
「ハカセー、よぉーきんしゃった!」
ミヤジュン
「すごかー。本当に桥ガールが来るところにハカセ現れるんだ。」
ハカセ
「ははは、いつも无理やりですけどね???どうもはじめまして、ミヤジュンさま。今日はご案内ありがとうございます。」
ミヤジュン
「こちらこそ、どうぞよろしくお愿いします。」
ふたり
「じゃあ、ハカセ、さっそくお仕事、お仕事!」
ハカセ
「はいはい!まずはトラス張出し架设工法についてですよね。」
ルナちゃん
「これまでにも张出し架设はいくつも见てきたと思うんですけど???」
ハカセ
「確かに『トラス張出し』は初めてですね。まず、トラスというのは簡単に言えば三角形が連続した形の構造です。それでトラス張出し架设工法は、アーチ橋を張出し架设工法でつくる方法のひとつで、コチラ(下図)のようにアーチリブ、鉛直材、補剛桁、PC鋼材の斜材の4つの部材でトラスの形を形成しながら張出し架設する施工方法です。お分かりになりますか?」
タノちゃん
「なるほど、上向きと下向きの叁角形が繰り返し出てきますね。これがトラスってわけだ。」
ミヤジュン
「えっ、ガールは今のでわかるの?さすがね!」
ルナちゃん
「でも、ハカセ。ほかの3つの部分は残っているけど、斜材っていう部分は今は残っていないですよね。」
ハカセ
「はい、鋭い指摘ですね。斜材は施工时に张り出したアーチリブを斜めに吊って支えている部材です。アーチは完成してしまうと安定した构造になりますから不要になるんです。なので完成すると斜材は撤去してしまいます。」
ハカセ
「このトラス張出し架设工法は、大きな支間のアーチに用いられることが多いのですが、この工法を世界で初めて採用したのが外津桥です。」
ルナちゃん
「そういえば、今思い出しましたが、当时の工事记録がビデオになっていたのを见たような気がします。作业员の皆さんが体を大きく広げて、高い场所で作业していて、本当に命掛けの紧张感溢れる作业なんだなぁと。」
ハカセ
「当时の国内のアーチ桥の最大支间が100mでしたから一気に70mも延びたんですよ。当时は张出し架设のアーチ桥自体も、世界にまだ数桥しかありませんでしたから、この桥の施工がいかにすごいかよく分かりますよね。」
ルナちゃん
「170mアーチを真下からー、やっぱりすっごい迫力!!」
ミヤジュン
「これを支える足元がここ。大きくて力强く踏ん张ってる感じ。あれ?ココ。アーチの根元の下のところに大きな穴が开いてる!何ですか、これ?」
タノちゃん
「ほんとだー、どれどれ???」
ハカセ
「ミヤジュンさんも立派な桥ガールですね。中を見てください。大きな蝶番のかたまりみたいなのがみえませんか。橋の形式が搁颁2ヒンジ上路桥アーチってなっていたでしょう。それがヒンジです。」
タノちゃん
「あった、あれだ!ヒンジ君!!」
ルナちゃん
「わー私も见たいです。どれどれ、暗くて见えません。」
ハカセ
「これまで见てきた张出し架设の桥たちは中央接合部でヒンジがありましたが、この桥はアーチの両端にヒンジがあります。ヒンジにするとアーチの根元に『曲げモーメント』と呼ばれるアーチを曲げる力が発生しません。この桥の大きな特徴の一つですね。」
ミヤジュン
「曲げモーメント?あー、桥ガールって結構むずかしいこと知っとかないかんっちゃね~。」
タノちゃん
「大丈夫大丈夫、私をみんしゃい。なんも问题なかと。」
ルナちゃん
「センパイ、そこ威张るところじゃありません!」
ハカセ
「じゃぁ、そろそろ上からの景色を见てみましょうか」

桥上からの眺めを楽しむガール叁人とハカセ???

ふたり
「きれーい」
ミヤジュン
「ほんと、今日は最高の景色よね。」
タノちゃん
「あれ!あそこに记念プレートみたいなのがある。」
ルナちゃん
「おお!田中赏受赏!」
ハカセ
「もうひとつ、确かこの里にすごいものが???」
タノちゃん
「あ、すごーい。担当した方の名前入り!」
ミヤジュン
「うわぁー、知りませんでしたね!」
ハカセ
「もう皆さんは知らない名前ばかりでしょうけどね。お一人を除いては???」
ルナちゃん
「あれ、あそこにいる方???」
タノちゃん
「だれだれ?」
ハカセ
あっ?????
社長
「いやぁ、今日は最高の『お桥见』日和だね。ハカセは、この桥のいいところをちゃんと説明してくれているかい?」
ハカセ
「!!!!!」
ルナちゃん
「あれ?ハカセが固まってる。」
タノちゃん
「って、しゃー、社长!!どうなさったんですか??」
社長
「天気もよかったからね。ちょっとそこまで来たついでに、桥の様子を见に立ち寄ってみたんだよ。」
ミヤジュン
「社长、ご无沙汰しております。今日は『例のお打合せ』ですね。」
タノちゃん
「あれ?ミヤジュンさんご存知だったんですかぁ?」
社長
「桥ガール、いつも楽しみに読んでいるよ。がんばってくれているみたいだね。ミヤジュンさんも、今日は案内のほうごくろうさま。」
ルナちゃん
「ありがとうございます!」
タノちゃん
「これもハカセがいてくれるお阴で???」
ミヤジュン
「あれ???ハカセ、どこかへ消えてしまいましたよ。」
社長
「そうか。まぁ、この桥のことなら私のほうがよくわかっているからね。ほら、ここに名前があるだろう。」
ルナちゃん
「あ、私たちが知っているお一人って、社长!!関わった方の名前を残してもらえるなんてステキですよね。」
タノちゃん
「たしか设计を担当されて现场にも赴任されていたんですよね。この桥のことなら知り尽くしている。なるほど、ハカセ消えちゃうわけですね。」
社長
「まぁそういうことだね。今年は外津桥が完成してからちょうど40年経ったんだけど、私にとっては大変思い入れの强い桥でね。いまだに関わっていたころのことは鲜明に覚えているよ。」
タノちゃん
「折角の机会なので、当时の様子とか闻かせてもらっていいですか?」
社長
「もちろんだよ。」
ルナちゃん
「私はこうやって立っているだけでも高くて足がすくみますが、工事はかなり大変だったのでしょうね。いかがでしたか。」
社長
「そうだね。何もかもが始めてのスケールで、どんな构造にしてどういう风に设计しなければならないか、かなり考えさせられてね。実际にやるときには、想定外のリスクに気を使わなければならなくて大変だった记忆があるね。」
タノちゃん
「こちらで採用したトラス張出し架设工法はアーチでは世界で初めてと伺ったのですが、どんな苦労があったのですか?」
社長
「さっきトラス张出し架设をしている写真を见ただろう。これだけ见ていると、先のほうを延ばしていくと、海のほうへ倒れこみそうな形になってしまうだろう。でも陆地侧の桥の端部に下侧に凸の形をした幅20尘の大きな桥台を造っていてね、陆地侧の岩盘に力を伝えてふんばっているんだよ。」
ミヤジュン
「なるほど、本当だ!引っかけるような感じですね」
社長
「今の时代ならPC钢材を利用したグランドアンカーというもので固定することもできるんだけど、当时はまだここにあるような岩盘に対応できるような技术は确立していなくてね。最大4400迟もの力がかかるものだからあんなに大きな桥台になっている。」
ルナちゃん
「见えないところでそんなすごい工夫があったんですね。」
社長
「构造计算も大がかりだったので、当社でも初めて现场に计算机を持ち込んでいたね。今のパソコンとは违って大きな计算机で、昼间は工事で电力がめいっぱい使われていて电圧が安定しなくてね、计算机を使うのは皆が寝静まった夜だった。そんな毎日だから、うとうとして桥が落ちる梦を见て、何度か冷や汗をかいたことがあったね。」
社長
「この桥はアーチの根元のところに大きなヒンジがあって2ヒンジアーチって呼ばれるのは知っているね。」
ルナちゃん
「あ、そこはさっき确认できました。張り出した先端で結合するヒンジは見たことがあったんですが(#01 後楽園北歩道橋)、アーチの根元にヒンジがある桥は初めて见ました。」
社長
「実は、いまのアーチ桥は固定アーチと言って根元を固定するのが大半なんだけどね。そのほうが安定するし、ヒンジなんて金物のつなぎ目がないから管理は楽なんだけど、その场合には计算が复雑になる。当时はこのような张出し架设の事例も无かったし、计算机の能力も贫弱だったから、确実にできるヒンジの採用を选んだんだよ。」
タノちゃん
「ヒンジにもそんな热い物语があったんですね。まるで、スク○ルウォ○ズ の山下ヒンジ的な!!
山下ヒンジ?ミヤジュン(画:タノちゃん)
ミヤジュン
「そういえば、今日は晴れていて穏やですけど、冬のころの玄界滩なんていったら厳しくて大変だったのでは?」
社長
「そうだね。実は开通前年の年末12月29日、吹雪の中でアーチを闭合する作业をしたのは忘れられないね。アーチ桥というのは、実は闭合前が一番大きな力がかかっていて不安定な状态なんだが、そのままの状态で正月休みを迎えるわけにはいかないと、职员?作业员一丸となって必死に间に合わせのを思い出すね。」
ルナちゃん
「皆さんが命掛けで仕事していたんですね。仕事に向き合う真剣な姿势を见させていただいた気持ちです。ありがとうございます。」

グーグーグー(おなかの音)

タノちゃん
「っておいおいおーい!!だれだ?紧张感无い人!!しっかりしなさいよ!」
ルナちゃん
「もー、自分じゃないんですか?」
社長
「そうか、もうこんな时间だね。そろそろお昼にしたらどうだろう。ここ辺りはイカが有名でね。みんなも一绪にどうだい?」
さんにん
「ありがとうございますー!」
ハカセ
「それでは、わたくしめも???」
ルナちゃん
「あっ、ハカセ、いつのまに!」

タノちゃんの絵日记

2014年8月 行った場所:外津橋

「社長 ~!
わたしたち、ゲンカイでーす!」
人と人の想いをつないだ、
思い出の桥

  • タノちゃん

―つづく

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